理科ノート
いろいろな水の種類

私たちは生活の数多くの場面で水を使っています。
生活の中ではたいていの場合、水道水を使っていますが工業用途や飲食用途など、少し視点をかえると、そこでは様々な種類の水が使われています。 また、同じ性質であったり、同じ方法によって得られた水であっても、人やメーカー、用途などの違いによって呼び方も様々です。

ここでは、いくつかの水について、その呼び名と意味を紹介します。

■蒸留水

蒸留水とは、水を熱して、そのときに出てくる蒸気を冷やして再び液体として抽出することによって得られる水のことをいいます。 この方法によって、水中に溶解している固体や有機物を取り除いた水を生成することができます。
また蒸留をくり返し行なって、不純物が少ない純度の高くなった水を純水と呼びます。

■精製水

精製水とは、ろ過や蒸留によって不純物を除去した水のことをいいます。

■純水

純水とは、不純物やイオン性物質を除去した水のことをいい、蒸留およびイオン交換などを用いて、その水の電気伝導率を25℃(±1℃)で1μS/cm以下とした水のことをいいます。
蒸留水や精製水をイオン交換などによって脱イオンする、またはイオン交換水(脱イオン水)を蒸留することによって 生成することができます。 イオン交換によって得られた脱イオン水を純水と呼ぶこともありますが、この場合、有機物などが含まれています。 また、この水は電気伝導率の精密測定に用いることもあり、伝導度水と呼ばれることもあります。

■脱イオン水

脱イオン水とは、イオン交換などによって水に含まれている陽イオンと陰イオン(塩類)を除去した水のことをいいます。 この水は、脱イオン水のほか、脱塩水、イオン交換水、といった呼び方もされています。
※陽 /陰イオン=水素イオン(H+)と水酸化物イオン(OH-)をのぞく

■淡水

淡水とは、海水の塩分を除去した水のことをいいます。 海外では海水を水資源として、海水に含まれている余分な塩分を取り除くことによって、様々な用途へ利用する水を得る場合もあるようです。

■硬水

硬水とは、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどを含む水のことをいい、これらイオンの含有量を示す尺度として硬度と呼ばれるものが使われています。
この硬水はミネラル水と呼ばれることもあり、地下水や山麓の水など、地底のカルシウムなどの成分が水に溶け込むことによって水の硬度が高くなります。また、海洋深層水もミネラルを多く含んだ水として知られています。
軟水とは、硬水の硬度成分を除去した水のことをいいます。

硬度とは

水の硬度にはアメリカ硬度とドイツ硬度の2種類があり、現在はアメリカ硬度が利用されることが多いようです。

アメリカ硬度とは、水1L中に含まれているカルシウムイオンCa2+とマグネシウムイオンMg2+の量を 炭酸カルシウムCaCO3の量に換算したもので、単位はppmで表します。 水1Lに対して炭酸カルシウムCaCO3の量が1mgの水を1ppmとしています。

ドイツ硬度とは、水0.1L中に含まれているカルシウムイオンCa2+とマグネシウムイオンMg2+の量を 酸化カルシウムCaCOの量に換算したもので、単位はdHで表します。 水1Lに対して酸化カルシウムCaCOの量が1mgの水を1dHとしています。

硬度と硬水・軟水の関係は下図のようになっています。



日本全国の上水道の大半は、きわめて軟水(0~40ppm、0~5dH)ですが、地域によっては少し硬度の高いところもあります。