理科ノート
燃料電池

最近、環境にやさしいエネルギーとして『燃料電池』というものが登場しています。
水の電気分解は水に電気を流すと水素と酸素の気体が発生しますが、燃料電池はこの逆の動作で、水素と酸素を使って電気(発電)と水が発生します。

車の動力源に燃料電池を使うと、従来のような排気ガスは排出せず、発電するときに発生する水しか排出しないため、 環境にやさしいクリーンなエコカー(エコロジー・カー)として注目されています。
ここでは、その燃料電池のしくみについて紹介します。



◆構造

燃料電池は、酸素極(+極)と水素極(-極)からなります。
水素極と酸素極の間にはイオン交換膜があり、水素イオン(H+)のみ通すことができます。 この膜は水分がないと働かないため、燃料電池にはあらかじめ湿らせた水素や酸素を使用することがあります。

◆動作順序

①水素極へ供給された水素(H2)は、まずカーボンセパレータ(ガス流路があります)を通り、触媒層で活性化され、水素イオン(H+)と電子(e-)に分かれます。

②電子(e-)は外部回路を通り酸素極へ流れます。 ③酸素極には酸素(O2)、または空気が供給され、水素極から外部回路を通ってきた電子(e-)と酸素(O2)と水(H2O)が反応し、

④水素極からイオン交換膜を通ってきたH+と反応して

となり、水のみが排出されます。

◆水素・酸素の供給方法

酸素の供給には空気中の酸素を使いますが、水素はさまざまな燃料(天然ガス、メタノール、ガソリン、 プロパン、ブタンなど)から取り出します。これを「改質」といいます。
改質燃料には、水素の中に少しですがCO、CO2、NOXなども含まれます。 なかでもCOは触媒に吸着されやすく、水素が水素イオンなる反応の効率を下げてしまいます。 そこで燃料中のCO濃度を下げる試みがなされています。