理科ノート/水の電気分解Q&A
Q.どうして水酸化ナトリウムを入れるの??

 A.水は電気を流しません。

不純物を含まない水のことを純水と呼び、絶縁体に分類されます。
しかし、わたしたちが普段使っている水道水は、微量ですが導電性を示します。これは、水道水にカルシウムなどのミネラル分や微量の塩素分(殺菌目的)が入っていて、これら成分がイオンとなって水道水に導電性を持たせているためです。


電気分解の実験では水に電気を流さなければなりませんが、水道水の導電性では足りないため、より多くの電気を流す必要があります。
そこで電気を流しやすくするために水酸化ナトリウムなどの電解質(イオン)を水に入れます。

『なぜ水酸化ナトリウムがよく使われているのか?』

水酸化ナトリウム以外の薬品を電気分解実験に使うことはできるのでしょうか?答えはYES
硫酸カリウムなど比較的人体に影響の小さい電解質を使っても電気分解実験は行えます。 ただし、注意しなければならないのは電解質の種類によって導電性が異なるという点です。

以下に電解質のモル導電率を示します。

電解質 水溶液中のモル導電率
[Scm2/mol]
NaOH 245
NaCl 124
K2SO4 149
※モル濃度0.001mol/Lのとき

この表を見てわかるように、水酸化ナトリウムは他の電解質と比較してモル導電率が高いと言えます。これは水酸化物イオン(OH-)は他の陰イオンと比較してとても動きやすい(導電性が高い)性質を持っているからです。

このようにモル導電率の高い電解質を使うことによって、水の導電性を高くして電気分解しやすくするという目的から電気分解実験には水酸化ナトリウムが多く使われています。

また硫酸カリウム水溶液を使った電気分解実験では、硫酸カリウムの導電性が水酸化ナトリウムより低いため、電気分解する時間が長めに必要です。(同じ印加電圧の場合)